畳表と畳床の種類
畳表の原料はイ草という多年生の植物です。
このイ草の匂いが畳独特のすがすがしい香りなのですが、さらに香りを引き出すために、収穫したイ草を染 泥(せんど)という泥で、染めています。
泥染めをすることにより色、つや、が増し、良い香りを引き出し、品質を保つ働きがあります。そうしたイ草の一本一 本に経糸というものを絡ませ、表面が均一になるように、織機で編んでいます。
この経糸は主に綿糸、麻糸が使われており、経糸の種類、イ草の種類、長さ、質、イ草の数、織り具合によって等級区分されていま す。
イ草の数が多くなると表面のキメが細かくなり、目がつまった状態になり,感触が優れ、強度が増します。
畳表の 種類 (天然表)
綿シングル畳表
縦糸に綿糸を用いて織り上げた畳表
綿ダブル畳表
縦糸に綿糸を二本用いて織り上げた畳表
麻シングル(太麻)畳表
縦糸に麻糸を用いて織り上げた上級畳表
麻綿ダブル畳表
縦糸に綿糸と麻糸の二本用いて織り上げた高級畳表
麻ダブル畳表
縦糸に麻糸二本を用いて織り上げた最高級畳表
目積畳表(めせき)畳表
一目に一本の縦糸を通して織り上げた畳表 おもに無縁畳に使います
龍鬢(りゅうびん)畳表
良質のイ草を水洗いと天日乾燥を繰り返 し て晒し織り上げた床の間用の高級畳表
畳表の種類 (工業表)
縁付畳用
畳表イ草の変わりに和紙を使った畳表 和紙なので変色しません
縁無畳用
畳表イ草の変わりに和紙を使った畳表 和紙なので変色しません
床の間用
畳表イ草の変わりに和紙を使った畳表 和紙なので変色しません
畳床の種類
畳床の種類はおおまかには3種類になります。
わらを使用した稲わら畳床、わらをまったく使用していない建材床(ボードと呼ばれています)建材床の素材をわらで挟んだ稲わらサンド畳床に大別さ れます。
夏涼しく冬暖かい断熱保温性、部屋の湿度を快適にコントロールする吸放出性、階下への音を和らげる床衝撃音遮断性、そしてなによりも天然素材であることともに土に帰るリサイクル性。
昔は畳床はわらで作られたものがあたりまえでしたが、住宅構造の変化、新建材の登場など年間出荷量の約90%前後を建材床が占め、藁床は貴重品、 高級品化しているというなんとも皮肉な状況となっています。
稲わら畳床
わら床昔ながらの天然素材 です。
30kg以上の稲わらを何層にも縦横に配し積み重ね、約40cmの厚さを5cmまで圧縮して作るため弾力性・保湿性・吸放性・耐久性という点で一番優 れています
稲わらサンド畳床
稲わらの間にポ リスチレンフォーム又はインシュレーションボードを挟んだ3層構造です
軽量で保温性に優れるという特色を持っていますが、耐久性や弾力性には弱い面があります
建材床
稲わらを全く使用し ないでポリスチレンフォームにインシュレーションボード板を重ねたものです
非常に軽量ですが耐久性・弾力性などに弱い